2013年10月31日木曜日

ニーハオトイレ    (3)

ニーハオトイレ    (3)


北京オリンピックを前にして、中国は公衆便所の改善に取り組み、ホテルのランクのように公衆便所に星で等級をつけたそうだ。
 日本でも東京オリンピックを前にして東京は公衆便所対策に苦労したそうです。
 それ以前には公衆便所は汚い場所の代名詞だった。


事実私が住んでいた家の便所も暗く汚く汲み取り式だった。
 お釣り対策にみな苦慮したものです。

 ・退避法。  落下と同時に腰を浮かす。
 ・遮蔽法。  落下前に新聞紙等紙を落とす。
 ・揺籃法。  落下前に腰を振り、入射角と反射角をずらす。等々。

                


満州悲劇の図書館  
便壺の深さでお釣りがあるか、ないか、暗い中をのぞき込んだものです。
今は、野糞の時にしか考えられません。
 山の中でキノコ採りに行った時。
 ・まず場所を探す、お尻にチクリと木の小枝、草野の葉等が刺さらないかです。

 私の体験。
 ・まず人から見えない場所に穴を掘り、またいでする、そして埋める。
 ・木や石で両足を乗せられる高さにして乗りまたいでする。

船で魚釣りに行った時。
 ・これは海の中にするのです。小さな漁船やレジャーボートでは、各人が考えてしています。各人が体験してこそ出来ることです。

 私の体験。
 ・波がない時は、船べりからお尻を出してする。海に落ちないようにロープで身体を支えてする。周りに他の船がいないことを確かめて。
 ・波がある時は、アカ取り(水くみのバケツ)に海水を少し入れてする。
 小便も海に落ちないように船べりにつかまってする。波があり身体が安定しない時はアカ取りにして、海へ捨てる。

 震災や災害の時に便所には苦労するものです、今回の震災ではいち早く臨時の公衆便所が設置されたようで格段の隔世感があります。
 北京オリンピック前のある日本人女性が北京のあるデパートのトイレのお話です。


 「繁華街を歩いているとトイレに入りたくなり思いついたのが近くのデパート。
 いろいろ中国のトイレは体験していたが、今は、なんとしてもドアなしとボットンは避けたかった。


 そこで最近出来たデパート内トイレは、入り口で料金を徴収する有料トイレだった。  有料だから設備はOKと確信し、料金を払った。確かに清潔のようだ、明るいし、中には制服を着たデパートの店員らしき人々で混雑していた。
 これでは順番が廻ってくるまで時間がかかりそうだ。個室に目をやると、ドアがない。しかもごったがえしている人達は、それぞれ、各個室の前に列を作っている。お金を払ってしまってある、背に腹はかえられぬと一番奥の列の後ろについた。
 基本的には、壁も白く簡素で清潔っぽい造りで個室が並んでる。個室の中を覗いてみると便器が一段と高くなっており、小さな金かくしがついた、和式である。


 便器は横向きでも奥向きでもなく、前向き、つまり順番待ちの人に向かい合う位置になっている。便器にしゃがみこむと、待っている人の胸の高さあたりに顔が来るくらいの高さだ。


 私の番がまわってきた、開放感ある個室に踏み込んで、しゃがみこんだ。せめて便器が壁向きか後ろ向きになっていたらよいのになぁ。
 視線を上げると次の順番を待っている人のスカートをまくりパンツを半分下した人と目が合ってしまった。


 これでは出る物も出ない、いくら頑張っても出ない。次の人や周りじゅうから見られている。備え付けのトイレツトペーパーはなかった。しまったである。
 普段ならば鞄の中からまずトイレットペーパーを取り出して手に持って用をたすところだったのを、逆上して忘れていた。
 
 それで、鞄の中から紙を取り出そうと腰を浮かせた。


 そのとたん、しびれを切らした表情の次の番の人が個室に踏み込んでこようとするでないか。ちょと待って!


 と目で訴えながら紙を取り出し、拭いた紙を水を流すと同時に水に流してしまった。  制服を着たデパートの店員がわめきたてていた。
 
 紙は近くにある紙屑入れに入れるのが中国の便所の常識を忘れていた。
 
 そのままわきめもふらず逃げるように立ち去った、私であった。」 

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